カレントディレクトリの変更(CD, CHDIR)

CD コマンドまたは CHDIR コマンドを使用するとカレントディレクトリを別のディレクトリへ変更することができます。ここではコマンドプロンプトにおける CD コマンドおよび CHDIR コマンドの使い方について解説します。なお CD コマンドはカレントディレクトリの表示でも使います。

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CDコマンドの使い方(ディレクトリの変更)

CD コマンドを実行するとカレントディレクトリを変更することができます。書式は次の通りです。

CD [/D] [ドライブ:][パス]

CD コマンドの引数として変更したいパスを指定します。パスは相対パスでも絶対パスでも指定できます。

なお CHDIR コマンドを使っても同じ結果となります。

CHDIR [/D] [ドライブ:][パス]

相対パスでの指定

相対パスで指定する場合、カレントディレクトリの位置を基本としてどう変更するのかを指定します。例えばカレントディレクトリが c:\test の時にディレクトリ内にある c:\test\back ディレクトリへ変更するには次のように実行します。

cd back

相対パスでの指定(1)

階層の深いディレクトリへ移動することもできます。例えばカレントディレクトリが c:\test の時に c:\test\back\2023 ディレクトリへ変更するには次のように実行します。

cd back\2023

相対パスでの指定(2)

相対パスでの指定で「..」は1つ上の階層を表します。さらに上の階層を指定するには「..\..」のように使用します。例えばカレントディレクトリが c:\test\back\2023 の時に2つ階層が上の c:\test ディレクトリへ変更するには次のように実行します。

cd ..\..

相対パスでの指定(3)

「..」はディレクトリの指定を組み合わせても利用できます。例えばカレントディレクトリが c:\test\back\2023 の時に1つ階層が上のディレクトリにある別のディレクトリである c:\back\2022 ディレクトリへ変更するには次のように実行します。

cd ..\2022

相対パスでの指定(4)

絶対パスでの指定

変更後のカレントディレクトリを絶対パスで指定する場合は、現在のカレントディレクトリの位置に関係なくルートディレクトリからのパスを指定します。例えば c:\doc ディレクトリへ変更するには次のように実行します。

cd c:\doc

絶対パスでの指定(1)

現在のカレントディレクトリのルートディレクトリへ変更する場合は次のように実行することもできます。

cd \

絶対パスでの指定(2)

この記述の仕方を利用して、例えばカレントディレクトリを c:\doc ディレクトリへ変更するには次のように実行することもできます。

cd \www

絶対パスでの指定(3)

別のドライブにあるディレクトリへ変更する

変更先のディレクトリを指定する時に、別のドライブのディレクトリを指定すると単にそのドライブのカレントディレクトリが変更になるだけで変更はされません。例えば次のように実行した場合で試してみます。

cd f:\img

別のドライブにあるディレクトリへ変更する(1)

カレントディレクトリは変わっていません。先ほどのコマンドでは f ドライブのカレントディレクトリは変更されていますが、カレントドライブの変更は行わないためです。カレントドライブを変更するには次のように実行します。

cd f:\img
f:

別のドライブにあるディレクトリへ変更する(2)

別のドライブにあるカレントディレクトリへ一度のコマンドで変更するには「/d」オプションを付けて実行します。

cd /d f:\img

別のドライブにあるディレクトリへ変更する(3)

カレントディレクトリの変更とカレントドライブの変更を同時に行うことができました。

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CD コマンドを使ってカレントディレクトリを変更する方法について解説しました。

( Written by Tatsuo Ikura )

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著者 / TATSUO IKURA

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