書き込みパスワードを付けて保存

名前を付けて保存する際に、書き込みパスワードを設定することができます。書き込みパスワードを設定すると、ファイルを開こうとした時にパスワードの入力が求められます。パスワード入力に失敗した場合は、ファイルを開くことは出来ますが読み取り専用となります。ここでは Excel VBA でブックを保存するときに書き込みパスワードを付けて保存する方法について解説します。

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書き込みパスワードを付けて保存する

書き込みパスワードを付けて保存するには「SaveAs」メソッドの引数に「WriteResPassword」を設定します。

Dim book1 As Workbook

Set book1 = Workbooks("VBAsample.xls")
book1.SaveAs Filename:="C:¥excelsample¥OtherFile.xls", _
    WriteResPassword:="pass"

一度パスワードを設定したファイルに対してパスワードを解除するには空の文字列を指定して保存します。

Dim book1 As Workbook

Set book1 = Workbooks("VBAsample.xls")
book1.SaveAs Filename:="C:¥excelsample¥OtherFile.xls", _
    WriteResPassword:=""

サンプルプログラム

では簡単なサンプルで試してみましょう。

Sub テスト()
    
    Dim book1 As Workbook

    Workbooks.Open filename:="C:¥excelsample¥2005年成績.xls"
    ActiveSheet.Range("A1").Value = "保存"

    Set book1 = ActiveWorkbook
    book1.SaveAs filename:="C:¥excelsample¥2005年成績(保存).xls", _
        WriteResPassword:="pass"
    book1.Close
    
    Workbooks.Open filename:="C:¥excelsample¥2005年成績(保存).xls"
    
End Sub

上記マクロを実行すると、「2005年成績.xls」と言うブックを開いた後でセルA1に文字をセットした後、「2005年成績(保存).xls」という別の名前でブックを保存します。その際に読み取りパスワードが設定されています。改めて「2005年成績(保存).xls」というブックを開こうとしますが、パスワードが設定されているので次のように表示されます。

書き込みパスワードを付けて保存

パスワードを入力できれば、ブックを開くことができます。

書き込みパスワードを付けて保存

パスワードの入力に失敗すると再入力を求められます。「キャンセル」ボタンをクリックするとエラーとなります。

パスワード入力時に「読み取り専用」ボタンをクリックすると、読み取り専用でブックが開きます。

書き込みパスワードを付けて保存

また、読み取りパスワードと書き込みパスワードを両方設定した場合には、まず読み取りパスワードの入力ボックスが表示され、次に書き込みパスワードの入力ボックスが表示されます。

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Excel VBA でブックを保存するときに書き込みパスワードを付けて保存する方法について解説しました。

( Written by Tatsuo Ikura )

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著者 / TATSUO IKURA

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