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参照渡しで引数を渡す
プロシージャを呼び出すときに値渡しで引数を渡す場合、値を渡す事はできますが呼び出した方に値を返す事ができません。このような場合は参照渡しで引数を渡すことで呼び出した方に値を返すことができます。ここでは Excel VBA で参照渡しで引数を渡す方法について解説します。
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目次
参照渡しで引数を渡す
まず定義を見ておきます。プロシージャを呼び出す方は変更がありませんが、呼び出される方のプロシージャにて、引数の定義の仕方が異なります。
Sub プロシージャ名(ByRef 変数名 As データ型)
値渡しの場合は「ByVal」を変数定義の前に使っていましたが、参照渡しの場合は「ByRef」を変数定義の前に付けます。
今まで使っていた値渡しによる方法では、プロシージャを呼び出すときに変数を使って引数を指定した場合、変数にその時点で含まれている値だけがプロシージャに渡されていました。その為、呼び出し先のプロシージャで値を変更しても呼び出し元の方の変数には影響がありませんでした。
Sub テスト() Dim str As String str = "こんにちは" 'この時点では変数strには"こんにちは"が '格納されています Call setCellValue(str) '呼び出しから帰った時点でも変数strには '"こんにちは"が格納されたままです End Sub Sub createString(ByRef str As String) str = "こんばんは" '呼び出されたプロシージャで変数strには '"こんばんは"が格納されます End Sub
参照渡しを使うと、プロシージャを呼び出したときに変数を使って引数を指定した場合、変数に格納されている値ではなく変数そのものがプロシージャに渡されます。その為、呼び出された側のプロシージャにて変数の値を変更すると、呼び出し元のプロシージャの変数に格納されている値も変更されます。
Sub テスト() Dim str As String str = "こんにちは" 'この時点では変数strには"こんにちは"が '格納されています Call setCellValue(str) '呼び出しから帰った時点では変数strには '"こんばんは"が格納されています End Sub Sub createString(ByRef str As String) str = "こんばんは" '呼び出されたプロシージャで変数strには '"こんばんは"が格納されます End Sub
このように参照渡しを使うことで、呼び出されたプロシージャで変更された状態を呼び出し元でも利用することが出来るようになります。
サンプルプログラム
では簡単なサンプルで試してみます。
Sub テスト() Dim str As String str = "伊藤さん" Call createString(str) Range("A1").Value = str End Sub Sub createString(ByRef str As String) str = str & "、こんにちは" End Sub
上記のマクロを実行すると次のようになります。
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Excel VBA で参照渡しで引数を渡す方法について解説しました。
( Written by Tatsuo Ikura )
著者 / TATSUO IKURA
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