記事や画像のファイル名に関するルール
Web サイトで使用する記事や画像に付けるファイル名には、使用できる文字と使用できない文字があります。使用できる文字にはアルファベット、数字、一部の記号が含まれます。一方で、システム予約文字や特殊記号は使用できません。また、ルール上使用できる文字であっても、日本語を使用する場合やアルファベットの大文字を使用する場合は注意が必要です。この記事では記事や画像のファイル名に使用できる文字の種類、使用を避けるべき文字、そしてファイル名の命名における注意点について解説します。
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ファイル名に使用できる文字
一般的に、ファイル名には次のような文字の組み合わせを使用することが推奨されます。
・小文字のアルファベット: a~z ・数字: 0~9 ・記号:-
(ハイフン)_
(アンダースコア).
(ドット)
※ 記号の .
(ドット)は拡張子の前に使用します。
次の文字は使用することができますが環境によっては問題となることがあるので、使用を避けるべきです。
・大文字のアルファベット: A~Z ・スペース: 一部のシステムでは正常に処理できない場合があります ・特殊記号: URL エンコードが必要になる記号や、システム予約文字/
(スラッシュ)\
(バックスラッシュ):
(コロン)*
(アスタリスク)?
(クエスチョンマーク)"
(ダブルクォート)<
(小なり)、>
(大なり)|
(パイプ)
ファイル名の長さに関する制限として、 Windows の場合は最大 260 文字、 Linux/Unix の場合は 255 文字までが一般的です。
ファイル名に大文字アルファベットを使用する場合
ファイル名には大文字のアルファベット(A~Z)を使用することができますが、環境によって大文字と小文字が区別される場合とされない場合があるため、リンク切れやファイルの読み込みエラーが発生する可能性に注意が必要です。
Linux や Unix ベースの環境では、ファイル名の大文字・小文字は区別されます。このため、index.html
と Index.html
は別のファイルとして扱われます。一方で Windows や macOS(一部の設定による)では、ファイル名の大文字・小文字が区別されず、index.html
と Index.html
は同じファイルとして認識されます。
例えば、リンク先のファイル名が実際には index.html
なのに、 HTML コード内で Index.html
と記述してしまった場合、 Windows などのローカル環境でテストする際には問題が発生しません。しかし、 Linux などの環境で構築された本番サーバにアップロードすると、リンク切れのエラーとなる可能性があります。
さらに、ファイル名に大文字と小文字を混在させると、リンクの記述ミスやファイルの上書きミスが発生しやすくなります。このようなリスクを回避するためにも、ファイル名はすべて小文字に統一することを強くお勧めします。
ファイル名に日本語を使用する場合
ファイル名に日本語を使用することは技術的には可能です。例えば、サンプル.html
のようなファイル名を設定することができます。しかし、日本語ファイル名を使用する場合は、いくつかの重要な注意点があります。
まず、日本語を含むファイル名を使用すると、ブラウザで表示される URL に「URLエンコード」が適用されます。 URL エンコードとは、 URL に使用できない文字(日本語など)を 16 進数形式に変換する仕組みです。例えば、 サンプル.html
というファイル名は、%E3%82%B5%E3%83%B3%E3%83%97%E3%83%AB.html
のように変換されます。このようなエンコードされた URL は読みづらく、一見して内容が分かりにくくなるため、 URL をシェアしたり、メールに貼り付けたりする際に不便です。
%E3%82%B5%E3%83%B3%E3%83%97%E3%83%AB.html
また、古いブラウザや日本語に対応していないシステムでは、日本語を含むファイル名が正しく処理されない場合があります。その結果、リンクが機能しない、ファイルが表示されない、ダウンロードに失敗するなどの問題が発生する可能性があります。これらは特に日本語未対応のサーバやグローバルな環境で顕著です。
これらの理由から、ファイル名にはアルファベットの小文字、数字、アンダースコア(_
)やハイフン(-
)を使用し、日本語を使用しないことを強くお勧めします。
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記事や画像のファイル名に使用できる文字の種類、使用を避けるべき文字、そしてファイル名の命名における注意点について解説しました。
( Written by Tatsuo Ikura )
著者 / TATSUO IKURA
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