データを削除する(DELETE文)
テーブルに追加済みのデータを削除するには DELETE 文を使用します。ここでは MariaDB でテーブルに追加済みのデータを削除する方法について解説します。
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データを削除する
テーブルに追加済みのデータを削除するには DELETE 文を使用します。書式は次のとおりです。
DELETE [LOW_PRIORITY] [QUICK] [IGNORE] FROM tbl_name [PARTITION (partition_list)] [WHERE where_condition] [ORDER BY ...] [LIMIT row_count] [RETURNING select_expr [, select_expr ...]]
基本的な使い方としては WHERE 句を使って削除する対象のデータを指定しテーブルからデータを削除します。
DELETE FROM tbl_name WHERE where_condition
指定したテーブル名( where_condition )に格納されているデータを削除します。 WHERE 句を指定しなければテーブルに格納されているすべてのデータが削除されます。特定のデータのみ削除したい場合は WHERE 句を指定してください。
[例] id カラムの値が 10 のデータを削除する DELETE FROM mytbl WHERE id = 10; [例]全てのデータを削除する DELETE FROM mytbl;
なおテーブルのすべてのデータを削除するには TRUNCATE 文を使用することもできます。( TRUNCATE 文については「すべてのデータを削除する(TRUNCATE TABLE文)」を参照されてください)。
それでは実際に試してみます。次のようなテーブルを作成しました。そしてデータを 5 つ追加しました。
create table user (name varchar(10), age int);
insert into user values('Nishi', 30),('Oota', 19),('Suzuki', 24),('Takenaka', 32),('Yoda', 26);
user テーブルには 5 つのデータが格納されています。
select * from user;
それでは age カラムの値が 30 以上のデータを削除します。次のように実行してください。
delete from user where age >= 30;
対象のデータの削除が完了しました。それでは確認のためにあらためて user テーブルのデータを取得してみます。
age カラムの値が 30 以上だった 2 つのデータが削除されていることが確認できました。
今度はテーブルに含まれるすべてのデータを削除します。次のように実行してください。
delete from user;
すべてのデータの削除が完了しました。それでは確認のためにあらためて user テーブルのデータを取得してみます。
user テーブルからすべのデータが削除されていることが確認できました。
削除するデータの数を指定する(LIMIT句)
DELETE 文でデータの削除を行うとき、一度の DELETE 文で削除するデータの数を LIMIT 句を使って指定することができます。次のような書式を使います。
DELETE FROM tbl_name WHERE where_condition LIMIT row_count
LIMIT のあとに一度に削除するデータ数の上限を記述します。たとえば上限を 3 に設定した場合、削除の対象となるデータが何件あったとしても、先頭から順に最大 3 件のデータだけが削除されます。
それでは実際に試してみます。今回例として user というテーブルを作成しました。現在 user テーブルには次のようなデータが格納されています。
WHERE 句を指定せずに DELTE 文を実行するとすべてのデータが削除されますが、今回は LIMIT 句を指定して最大 3 つのデータを削除します。次のように実行してください。
delete from user limit 3;
データを削除後の user テーブルに格納されているデータを確認します。
user テーブルに格納されていたデータの中で、先頭のデータから 3 つのデータが削除されているのが確認できました。
降順または昇順に並び替えてから削除する(ORDER BY句)
DELETE 文でデータを更新するときに、指定したカラムの値を基準に昇順または降順に並び替えた後でデータを削除することができます。次のような書式を使います。
DELETE FROM tbl_name WHERE where_condition ORDER BY ...
ORDER BY のあとに記述となるカラム名を指定します。並べ替える方法は ASC を指定した場合は昇順、 DESC を指定した場合は降順で並べ替えを行います。省略した場合は昇順です。
※ あくまで削除を行う時に並べ替えを行うだけで、実際に格納されているデータを並べ替えて格納するわけではありません。
それでは実際に試してみます。今回例として user というテーブルを作成しました。現在 user テーブルには次のようなデータが格納されています。
user テーブルに含まれるすべてのデータの中で最大 3 つのデータを対象に削除を行います。何も指定しない場合は先頭のデータから 3 つのデータが削除されますが、今回は age カラムの値を対象として昇順に並び替えた上で削除します。次のように実行してください。
delete from user order by age asc limit 3;
データを削除後の user テーブルに格納されているデータを確認します。
user テーブルのデータの中で、 age カラムの値が小さいものから順に 3 つのデータが削除されていることが確認できました。
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MariaDB でテーブルに追加済みのデータを削除する方法について解説しました。
( Written by Tatsuo Ikura )
著者 / TATSUO IKURA
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