設定ファイル(my.ini)の設置場所
MariaDB に関する設定を行うファイルをオプションファイルと呼び、 Linux 系の OS では my.cnf 、 Windows では my.ini というファイルが使用されます。設定ファイルはあらかじめ決まっている複数の設置場所のいずれかに設置する必要があります。ここでは MariaDB で使用する設定ファイルの設置場所について解説します。
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MariaDBの設定ファイルの設置場所
MariaDB の設定ファイルである my.ini ファイルは、あらかじめ決められた位置に設置していなければ MariaDB から読み込まれません。設置する場所は MariaDB の公式ドキュメントである Configuring MariaDB with Option Files を参照すると、 Windows 環境の場合は次の場所を上から順に設定ファイルが存在しているかどうか探すようです。
System Windows Directory\my.ini
Windows Directory\my.ini
C:\my.ini
INSTALLDIR\my.ini
INSTALLDIR\data\my.ini
%MARIADB_HOME%\my.ini
%MYSQL_HOME%\my.ini
※ Windows 環境でも my.ini の代わりに my.cnf ファイルを使用することもできます。
System Windows Directory および Windows Directory というのは通常 C:\Windows です。コマンドプロンプトを起動し echo %WINDIR% と実行すると確認することができます。
INSTALLDIR というのは MariaDB をインストールしたディレクトリです。今回インストールする時にインストール場所を指定していないので C:\Program Files\MariaDB 10.6\ になっています。
他に環境変数 %MARIADB_HOME% や %MYSQL_HOME% を定義している場合は、そのディレクトリの下にある my.ini も読み込みます。
また MariaDB サーバを起動するときや mariadb コマンドを実行するときに次の引数を指定して設定ファイルの位置を指定することもできます。
--defaults-extra-file=path
--defaults-file=path を指定した場合は、指定した設定ファイルのみを読み込みます。 --defaults-extra-file=path を指定した場合は、デフォルトで読み込む設定ファイルに加えて指定した設定ファイルを読み込みます。
これらの設置場所のいずれかの場所に my.ini または my.cnf を設置すると MariaDB から読み込まれます。なお複数の設置場所に設定ファイルが設置されていた場合は順番に設定ファイルを読み込み適用します。
設定ファイルを作成する
設定ファイルである my.ini はテキストファイルですのでテキストエディタを使って作成することもできますが、 Windows の環境で MariaDB をインストールした場合は MariaDB をインストールしてディレクトリの中にある data ディレクトリの中に my.ini が作成されています。
また my.ini が設置されているディレクトリは MariaDB が設定ファイルを読み込むディレクトリの一つである INSTALLDIR\data\my.ini のため、このディレクトリにある my.ini ファイルは MariaDB で読み込まれます。そのため、設定を変更したい場合には、このディレクトリにある my.ini を編集して使用することにします。
なお MariaDB をインストールした直後に my.ini に記述されている内奥は次の通りです。
[mysqld] datadir=C:/Program Files/MariaDB 10.6/data port=3306 innodb_buffer_pool_size=2035M character-set-server=utf8 [client] port=3306 plugin-dir=C:/Program Files/MariaDB 10.6/lib/plugin
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MariaDB で使用する設定ファイルの設置場所について解説しました。
( Written by Tatsuo Ikura )
著者 / TATSUO IKURA
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