正規表現入門

正規表現(Regular Expression)は、文字列の検索や置換、パターンマッチングを行うための強力なツールです。特定の文字列パターンを定義し、それに一致するテキストを効率的に見つけたり、置き換えたりすることができます。
通常の検索では、文章やデータの中から特定の単語や数値を探します。しかし、正規表現を使うと、「メールアドレスの形式に一致するテキストをすべて抽出する」「日付のフォーマットを統一する」「電話番号を特定の形式に変換する」など、複雑なルールを用いた文字列処理を行えるようになります。
具体的には、正規表現を使用することで以下のようなことが可能です。
- 特定の単語やパターンに一致するテキストを見つける
- 文章やデータの中の特定のパターンを希望の形式に変更する
- 特定の条件を満たすデータだけを抽出し、リスト化する
- フォーム入力時のデータが正しい形式かをチェックする
また、Python や JavaScript など、多くのプログラミング言語では正規表現が利用できます。ただし、言語ごとに利用できる機能が異なったり、同じ文字列パターンを使っても異なる結果が出る場合があるため、注意が必要です。
このカテゴリでは、正規表現の基本的な使い方から応用テクニックまでを、初心者にも分かりやすく解説していきます。
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正規表現のパターンは通常の文字とメタ文字と呼ばれる特別な意味を持った文字を組み合わせて定義します。例えば任意の一文字にマッチするドット(.)やいずれか一文字にマッチする角括弧([...])、文字列の先頭や文字列の末尾の位置にマッチするキャレット(^)と ドル記号($)などです。正規表現で使用されるメタ文字の一覧とそれぞれのメタ文字の使い方について解説します。
正規表現のパターンはメタ文字と通常の文字を組み合わせて定義しますが、定義したパターンが対象のどこからどこまでにマッチするのかについて正規表現特有の注意すべき点があります。また先読みと後読みやキャプチャグループといったより複雑なパターンを定義するために知っておくと便利な方法があります。正規表現を使いこなす上で知っておくべき色々な書き方について解説します。
正規表現を使うと、利用者が入力した値が想定した形式と一致しているかチェックすることができます。例えば生年月日を入力してもらうテキストボックスでは、入力された値が年月日の形式に一致しているのかを正規表現を使って調べることができます。ここではメールアドレスや電話番号、郵便番号、日付や時刻、などの値をチェックする正規表現のサンプルを紹介します。
正規表現は多くのプログラミング言語やアプリケーションで利用することができますが、それぞれ記述方法が異なります。また同じ正規表現パターンであっても使用する環境によって挙動が異なる場合もあるので注意が必要です。各プログラミング言語毎に実際にどのように正規表現を記述するのかについて実際のサンプルコードをつけて解説します。
( Written by Tatsuo Ikura )

著者 / TATSUO IKURA
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