インターナルフレームを選択する

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デスクトップペインにインターナルフレームを追加する際、追加しただけではどのインターナルフレームも選択状態となっていません。ここでは特定のインターナルフレームを選択状態にする方法を確認します。選択するにはJInternalFrameクラスで用意されている「setSelected」メソッドを使います。

public void setSelected(boolean selected) throws PropertyVetoException

内部フレームが表示されている場合に、その内部フレームを選択または選択解除
します。JInternalFrame は通常、選択されている場合はタイトルバーを異なる
ように描画します。これにより、この内部フレームがフォーカスを持つことが
ユーザーに示されます。このメソッドによって内部フレームの状態が選択解除か
ら選択へ変更されると、このメソッドは 
InternalFrameEvent.INTERNAL_FRAME_ACTIVATED イベントをトリガーします。選
択から選択解除への変更の場合は、
InternalFrameEvent.INTERNAL_FRAME_DEACTIVATED イベントがトリガーされます。

パラメータ:
  selected - boolean 値。true の場合はこの内部フレームが選択された状態に
    なり (現在アクティブである)、false の場合は選択解除された状態になる 
例外:
  PropertyVetoException - プロパティーの設定の試みが JInternalFrame に拒
    否された場合

引数には選択状態とするかどうかを表すboolean型の値を設定します。「true」を設定すると選択状態となり「false」を設定すると非選択状態となります。

実際の使い方は次のようになります。

import java.beans.PropertyVetoException;

JInternalFrame iframe = new JInternalFrame("title");
iframe.setLayer(1);

サンプルプログラム

では簡単なサンプルを作成して試してみます。

JDesktopPaneTest10.java

import javax.swing.*;
import java.awt.BorderLayout;
import java.beans.PropertyVetoException;
import java.awt.event.*;

public class JDesktopPaneTest10 extends JFrame implements ActionListener{

  JDesktopPane desktop;
  int frameCount;

  public static void main(String[] args){
    JDesktopPaneTest10 frame = new JDesktopPaneTest10();

    frame.setDefaultCloseOperation(JFrame.EXIT_ON_CLOSE);
    frame.setBounds(10, 10, 400, 300);
    frame.setTitle("タイトル");
    frame.setVisible(true);
  }

  JDesktopPaneTest10(){
    desktop = new JDesktopPane();
    frameCount = 1;

    JInternalFrame iframe = new JInternalFrame("IFrame" + frameCount);
    iframe.setSize(250, 120);
    iframe.setLocation(10 + frameCount * 10, 10 + frameCount * 10);
    iframe.setVisible(true);
    frameCount++;

    desktop.add(iframe);

    JButton button = new JButton("add");
    button.addActionListener(this);

    JPanel buttonPanel = new JPanel();
    buttonPanel.add(button);

    getContentPane().add(desktop, BorderLayout.CENTER);
    getContentPane().add(buttonPanel, BorderLayout.PAGE_END);
  }

  public void actionPerformed(ActionEvent e){
    JInternalFrame iframe = new JInternalFrame("IFrame" + frameCount);
    iframe.setSize(250, 120);
    iframe.setLocation(10 + frameCount * 10, 10 + frameCount * 10);
    iframe.setVisible(true);
    frameCount++;

    desktop.add(iframe);

    try{
      iframe.setSelected(true);
    }catch(PropertyVetoException ex){
      System.out.println(ex.getMessage());
    }
  }
}

上記をコンパイルした後で実行すると次のように表示されます。

インターナルフレームを選択する

画面下部のボタンをクリックすると新しいインターナルフレームが作成され選択状態にします。今回インターナルフレームは全て同じレイヤーとなっているため選択状態にすると最前面に表示されます。

インターナルフレームを選択する

インターナルフレームを選択する

( Written by Tatsuo Ikura )

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著者 / TATSUO IKURA

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