ツリーの初期データをVectorクラスを使って設定する

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ツリーに表示される初期データをVectorクラスを使って設定する方法を確認します。次のコンストラクタを使用します。

public JTree(Vector<?> value)

指定された Vector の各要素を、表示されていない新しいルートノードの子とし
て持つ JTree を返します。デフォルトでは、ツリーは葉ノードを子のない任意
のノードとして定義します。

パラメータ:
  value - Vector

引数にはツリーに表示したいノードを表すVectorクラスのオブジェクトを指定します。Vectorクラスの型は通常はString型を指定します。

実際の使い方は次のようになります。

Vector<String> treedata = new Vector<String>();
treedata.add("Swing");
treedata.add("Java2D");
treedata.add("Java3D");
treedata.add("JavaMail");
JTree tree = new JTree(treedata);

サンプルプログラム

では簡単なサンプルを作成して試してみます。

JTreeTest6.java

import javax.swing.*;
import java.awt.Dimension;
import java.awt.BorderLayout;
import java.util.Vector;

public class JTreeTest6 extends JFrame{

  public static void main(String[] args){
    JTreeTest6 frame = new JTreeTest6();

    frame.setDefaultCloseOperation(JFrame.EXIT_ON_CLOSE);
    frame.setBounds(10, 10, 300, 200);
    frame.setTitle("タイトル");
    frame.setVisible(true);
  }

  JTreeTest6(){
    Vector<String> treedata = new Vector<String>();
    treedata.add("Swing");
    treedata.add("Java2D");
    treedata.add("Java3D");
    treedata.add("JavaMail");
    JTree tree = new JTree(treedata);

    JScrollPane scrollPane = new JScrollPane();
    scrollPane.getViewport().setView(tree);
    scrollPane.setPreferredSize(new Dimension(180, 120));

    JPanel p = new JPanel();
    p.add(scrollPane);

    getContentPane().add(p, BorderLayout.CENTER);
  }
}

上記をコンパイルした後で実行すると次のように表示されます。

JTreeでVectorを使って初期データを設定する

このコンストラクタを使って初期データを指定したツリーを作成した場合、ルートノードは表示されません。ルートノードが存在していないわけではなく非表示となっているだけです。

配列を使った場合と同じくVectorクラスを使って初期データを指定する場合でも他のVectorクラスのオブジェクトをノードとして追加することで子ノードを持った初期データを指定することができます。ただし子ノードを持つノード自身がどのように表示されるのかを設定出来ませんので通常はそのような使い方は行いません。

( Written by Tatsuo Ikura )

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著者 / TATSUO IKURA

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