ホームページとは?Webサイトやブログとの違いについて解説します

ホームページとは、最近では企業や個人が開設している Web サイト全体という意味で使用されることが多い用語です。一般的に、ホームページや Web サイトはトップページを中心として複数の Web ページで構成されており、 1 ページだけの簡単なものから、何万もの Web ページを含む巨大なサイトまで様々な規模があります。多くの Web サイトは階層的な構造を持っており、トップページからカテゴリページ、詳細ページへとリンクをたどることができるように設計されています。一方で、特定のテーマに基づいてリンクが張られる非階層的な構造を持つサイトも存在します。この記事では、ホームページとは何かについての基本的な特徴を解説するとともに、 Web サイトやブログとの違いについても解説します。

(Last modified: )

ホームページとは

Web サイトには通常、複数の Web ページが含まれます。例えば、「XXXのホームページ」と言う場合、これは XXX の Web サイト全体を指していることが一般的です。この場合、「ホームページ」は特定の Web ページ(例えば、会社概要ページや商品紹介ページなど)ではなく、 XXX が所有する Web サイト全体を意味します。

ホームページとは(1)

ただし、文脈によっては「ホームページ」という言葉が Web サイトのトップページを指す場合もあります。例えば、企業の Web サイトの入り口となるメインのページが「ホームページ」として扱われることもあります。このように、「ホームページ」という言葉は状況や文脈によって意味が異なる場合があるため、使い方に注意が必要です。

ホームページとは(2)

ホームページとWebサイトの違いについて

ホームページという言葉は、文脈によって Web サイト全体を指す場合と、 Web サイトのトップページを指す場合があります。特に、 Web サイト全体を指す場合には「ホームページ」と「Webサイト」に違いはありません。ただ、「Webサイト」は常にサイト全体を指す用語であるため、両者の使い分けを意識するとより正確です。

注意点として、日本では「ホームページ」という言葉が Web サイト全体を指す場合に広く使用される傾向があります。一方で、英語圏など海外では、 homepage という言葉は Web サイトのトップページを指すのが一般的で、 Web サイト全体を指す場合は website という言葉が使われます。

ホームページとブログの違い

ホームページ(Webサイト)とブログは、どちらもインターネット上で情報を公開するために使用されます。また、利用者はブラウザを使ってアクセスし、内容を閲覧できるという点では共通しています。ブログは Web サイトの一部として運営されることも多く、ホームページとブログは完全に分離しているわけではありません。

ホームページとブログの違いは、主に情報公開の目的と表示形式にあります。ホームページでは、会社概要、アクセス方法、商品情報、問い合わせ方法など、長期間変更が少ない固定情報を公開するのに適しています。ホームページの構成はトップページを中心に複数の固定ページで構成され、それぞれのページへリンクでアクセスする形式です。

ホームページとブログの違い(1)

一方、ブログは開発状況や最新ニュース、個人の日記など、頻繁に更新される情報の公開に適しています。ブログのトップページには最新の記事が時系列順に一覧で表示され、記事の概要をクリックすると詳細が閲覧できる仕組みです。この時系列形式により、訪問者は新しい情報をすぐに確認できるという利点があります。

ホームページとブログの違い(2)

ただし、ホームページとブログは明確に区別されるわけではなく、相互に統合される場合もあります。例えば、ホームページの中にブログ形式で最新情報を掲載し、企業のニュースやお知らせを時系列で発信することがあります。一方で、ブログ内に固定ページを作成し、問い合わせ先や会社概要など、時系列に依存しない情報を提供することも可能です。

さらに、ブログ形式で商品情報を掲載する例もあります。この場合、商品の詳細を個別の記事として紹介し、最新の商品やキャンペーン情報をタイムリーに発信することができます。このように、ホームページとブログはそれぞれの特徴を活かしながら柔軟に組み合わせることが可能です。

ホームページを公開するのに必要なもの

ホームページ(Webサイト)を公開してインターネット経由でアクセスしてもらうには、ユーザーからのリクエストに対して Web ページを返す「Webサーバ」が必要となります。 Web サーバとは、インターネットからのリクエストを受け取り、対応する Web ページを配信する役割を果たすコンピュータやサービスです。 Web サーバを用意するには、大きく分けて 2 つの方法があります。 1 つは自前の Web サーバを用意する方法、もう 1 つはレンタルサーバを利用する方法です。

Webサーバを自分で立ち上げる

自前の Web サーバを用意する場合、自分で物理的なサーバを購入または設置し、必要なソフトウェアをインストールして構築します。社内にインターネット回線を引いて外部からアクセス可能な環境を構築したり、データセンターなどに設置することもできます。大規模なシステムでは、複数の Web サーバやデータベースサーバを使用して高性能なインフラを構築することもあります。

ホームページを公開するのに必要なもの(1)

この方法では、必要な規模や用途に応じて自由にサーバを構成できますが、サーバの構築費用や運用費用が高額になるほか、セキュリティ対策やメンテナンスを自前で行う必要があります。そのため、十分な技術力やリソースが求められます。

レンタルサーバを利用する

手軽にホームページを公開する方法として、レンタルサーバのサービスを利用することが一般的です。レンタルサーバとは、インターネット上で公開されているサーバを借りるもので、通常は Web サーバや DNS サーバの機能が提供されています。 DNS サーバとは、ドメイン名(例: example.com)を対応する IP アドレスに変換する役割を持つサーバです。レンタルサーバを利用すれば、作成した Web ページをアップロードするだけで公開できるため、初心者にも適しています。

レンタルサーバには共用型と専用型があります。共用サーバは複数の利用者が 1 つのサーバを共有するため低コストで利用できますが、自由度は制限される場合があります。一方、専用サーバは 1 台のサーバを専有するため、カスタマイズ性が高く、高いパフォーマンスを発揮しますが、その分コストがかかります。いずれにせよ、初期費用やメンテナンスコストは自前の Web サーバを用意するよりも低く抑えられるため、多くの利用者にとって魅力的な選択肢です。

ホームページを公開するのに必要なもの(2)

ドメイン名

社内でWebサーバを立ち上げる場合も、レンタルサーバを利用する場合も、ユーザーがブラウザからホームページへアクセスできるようにするためには、インターネット上で識別可能な名前であるドメイン名を設定する必要があります。例えば example.com というドメインを取得した場合、ホームページには https://www.example.com/ のような URL を使ってアクセスできます。このURLでは、「https://」が通信プロトコル、「www」がサブドメイン、「example.com」が取得したドメイン名を表しています。(なお、レンタルサーバを利用する場合は、独自ドメインを取得しなくてもレンタルサーバが持つドメインのサブドメインを提供している場合があります)。

ドメイン名は専用のサービスを行っている業者(ドメインレジストラ)から取得します。ただし、これは購入ではなく、使用料を支払っている間だけ利用できる「一時的な利用権」であり、通常 1 年ごとに更新料を支払う必要があります。期限を過ぎると利用権を失う可能性があるため注意が必要です。また、ドメイン名をインターネット上で機能させるためには、 DNS サーバと呼ばれるものが必要になります。 DNS サーバは、ドメイン名を対応する IP アドレスに変換し、 Web サーバへのアクセスを可能にする仕組みを提供します。ただし、レンタルサーバを利用する場合は、 DNS サーバの機能もあわせて提供していることがほとんどです。

ホームページを公開するのに必要なもの(3)

※ ドメイン名について、より詳しくは「ドメイン名とは?ドメインに関する基本知識や取得方法について解説します」を参照されてください。

ブログを公開するのに必要なもの

ブログを公開してインターネット経由でアクセスしてもらうには、ホームページの場合と同様に Web サーバやドメイン名が必要です。ただし、ブログの場合は、ブログ専用の CMS(コンテンツ管理システム)を Web サーバに導入するのが一般的です。 CMS とは、ブログ記事の作成や管理、デザインのカスタマイズを簡単に行うためのツールです。ホームページはローカルで作成した Web ページを Web サーバへアップロードする形式が一般的ですが、ブログは Web サーバ上の CMS にログインして、記事作成画面で直接コンテンツを入力・管理する形式が主流です。

社内に Web サーバを用意したり、レンタルサーバを利用したりした場合、 Web サーバに CMS をインストールします。ブログ用の CMS として世界中で最も広く使用されているのが WordPress です。 WordPress は初心者でも使いやすい管理画面を備えており、無料または有料で数多くのテーマやプラグイン(拡張機能)が利用可能です。また、カスタマイズ性が高いため、個人ブログから企業の公式サイトまで幅広い用途で利用されています。

ブログを公開するのに必要なもの(1)

さらに、ブログ専用のサービスを利用する方法もあります。これらのサービスでは、自分で Web サーバを用意したり、 CMS をインストールしたりする必要がなく、アカウントを登録するだけで簡単にブログを始めることができます。例えば、 Blogger 、はてなブログ、 Ameba ブログなどがその例です。これらのサービスは手軽に利用できるため、初心者にとって特に便利です。

ブログを公開するのに必要なもの(2)

-- --

ホームページとは何かについての基本的な特徴を解説するとともに、 Web サイトやブログとの違いについても解説しました。

( Written by Tatsuo Ikura )

プロフィール画像

著者 / TATSUO IKURA

これから IT 関連の知識を学ばれる方を対象に、色々な言語でのプログラミング方法や関連する技術、開発環境構築などに関する解説サイトを運営しています。