カラーピッカーで選択した色の値をJavaScriptを使って取得・設定する

フォームで利用可能なカラーピッカーで設定された値を JavaScript から取得したり設定したりする方法について解説します。カラーピッカーは色のサンプルから色を選択する場合に使用されます。選択された色は #FFFFFF の形式で取得できます。カラーピッカーを表示するには input 要素で type 属性に color を指定します。

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HTMLでカラーピッカーを作成する

HTML でカラーピッカーを表示するには input 要素で type 属性に color を指定します。

<input type="color">

ご利用の環境によってどのように表示されるのかは異なりますが、 Firefox / Wndows10 の場合はカラーピッカーをクリックすると次のように色を選択する画面が表示されます。

HTMLでカラーピッカーを作成する(1)

カラーピッカーの初期値を設定するには value 属性に値を設定します。

<input type="color" value="#0000FF">

カラーピッカーの前にラベルを表示する場合は label 要素と組み合わせます。

<label>色を選択 <input type="color"></label>

カラーピッカーの値の取得と設定

カラーピッカーの値を取得するには input 要素を表す HTMLInputElement オブジェクトの value プロパティの値を参照します。書式は次のとおりです。

element.value

例えば id 属性の値が mycolor のカラーピッカーで指定されている値を取得するには次のように記述します。

let element = document.getElementById('mycolor');
console.log(element.value);

また value プロパティに値を代入するとカラーピッカーのに値を設定することができます。

let element = document.getElementById('mycolor');
element.value = '#FF0000';
サンプルコード

次のサンプルを見てください。

<!DOCTYPE html>
<html lang="ja">
<head>
<meta charset="UTF-8">
<title>サンプル</title>
</head>
<body>

<p>サンプルページです。</p>

<div>
<label><input type="color" id="colorBox">色の選択</label>
</div>

<div>
<input type="button" value="Check" id="checkButton">
</div>

<script>
function butotnClick(){
  console.log('現在選択している色は ' + colorBox.value + ' です');
}

let colorBox = document.getElementById('colorBox');
colorBox.value = "#F0F0F0";

let checkButton = document.getElementById('checkButton');
checkButton.addEventListener('click', butotnClick);
</script>

</body>
</html>

カラーピッカーには初期値として #F0F0F0 を設定しています。カラーピッカーをクリックすると次のような色の選択画面が表示されます( Chrome / Windows10 の場合)。

カラーピッカーの値の取得と設定(1)

カラーピッカーの値の取得と設定(2)

新しい色をクリックすると色が設定されます。

カラーピッカーの値の取得と設定(3)

カラーピッカーの値の取得と設定(4)

画面に表示されているボタンをクリックすると、カラーピッカーの value プロパティの値を参照し現在設定されている色の情報をコンソールに出力します。

カラーピッカーの値の取得と設定(5)

カラーピッカーのイベント処理

カラーピッカーでは色を変更すると change イベントが発生します。change イベントを利用する場合は次のように記述します。

<input type="color" id="mycolor">

<script>
function inputChange(){
    // イベントが発生した時の処理
}

let element = document.getElementById('mycolor');
element.addEventListener('change', inputChange);
</script>

change イベントの詳しい使い方については「changeイベント:フォームや選択メニューが変更されたとき」を参照されてください。

サンプルコード

次のサンプルを見てください。

<!DOCTYPE html>
<html lang="ja">
<head>
<meta charset="UTF-8">
<title>サンプル</title>
<style>
#outer{
margin-top:20px;
padding:50px;
width:300px;
background:#00F000;
color:#000000;
text-align:center;
font-size:30px;
font-weight:bold;
}
</style>
</head>
<body>

<p>サンプルページです。</p>

<div>
<label><input type="color" id="colorBack">背景色</label>
<label><input type="color" id="colorFore">文字色</label>
</div>

<div id="outer">
Hello, JavaScript
</div>

<script>
let outer = document.getElementById('outer');

let colorBack = document.getElementById('colorBack');
colorBack.value = "#00F000";
colorBack.addEventListener('change', function(){
  outer.style.background = this.value;
});

let colorFore = document.getElementById('colorFore');
colorFore.value = "#000000";
colorFore.addEventListener('change', function(){
  outer.style.color = this.value;
});
</script>

</body>
</html>

画面には背景色と文字色を設定するためのカラーピッカーが表示されています。

カラーピッカーのイベント処理(1)

背景色のカラーピッカーで新しい色を選択すると、画面下に表示された div 要素内の背景色が変更されます。

カラーピッカーのイベント処理(2)

カラーピッカーのイベント処理(3)

文字色のカラーピッカーで新しい色を選択すると、画面下に表示された div 要素内の文字色が変更されます。

カラーピッカーのイベント処理(4)

カラーピッカーのイベント処理(5)

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フォームで利用可能なカラーピッカーを使って設定した値を JavaScript から取得したり設定したりする方法について解説しました。

( Written by Tatsuo Ikura )

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著者 / TATSUO IKURA

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